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珍しいトラブルシリーズ KTM 350EXC-F

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    こんにちは。

    久しぶりの珍しいトラブルシリーズ。

    珍しいかどうかは、実際微妙なんですけど、

    要は原因が、すぐにはハッキリせず、苦労した・・・というやつですね。

    で、今回のマシンは・・・

    2012年モデル KTM350EXC-Fです。

    写真だと、2015のシックスデイズのアルゼンチングラフィックですが、

    中身は2012年モデルです。

    2012年モデルといえば、EXC-Fシリーズがインジェクション化した初期モデル。

    で、350も新型だった時ですね。

    さて・・・

     

    今回のトラブルというか、症状は?というと、

    クラッチが切り切れない。

    というもの。

    まぁ、たまに相談される事もある内容です。

    ただ、特に外車の2ストなんかは、切れが微妙ですよね。

    国産市販車だと、エンジン停止時でも1速に入れてクラッチ握れば、

    スムーズに押し引きできますが、

    外車の2ストはエンジン掛けてないと、引きずる感じです。

    特に、初心者の方に多いかもしれませんが、

    下りで滑る路面などで、

    スピードが出せないからと、

    1速ないし、2速と低いギアで、

    クラッチをフルに握って下る時にエンストする。

    そういう経験ある方もいるのでは?

    こういう時にクラッチが切り切れてない感じが外車の2ストの場合は多く、

    アイドリングに近い回転数でリアブレーキを踏んでしまうと、

    一発でエンストしちゃいます。

    慣れの部分が多いですが、

    3速ぐらいで走る、少しスロットル開ける(クラッチ切ってる状態で)、

    その状態で、リアブレーキをコントロールする。

    そんな感じでエンストは回避できますね。

     

    話が逸れてしまいましたが、

    そういう場合もあるのですが、

    今回の車両は、自分が乗ってみると気にならないかな?

    というレベルでしたが、

    エンジン始動時に1速に入れて、クラッチをフルで握る。

    これだと動かないし、バックも問題ない訳ですが、

    スロットルをその状態で煽ると、クリープ現象みたいな感じで

    前に明らかに出たがります。

    リクルス入ってる訳じゃないし、

    微妙だけど、やっぱり切れてないなー?という状態。

     

    クラッチ切れない理由はいくつか考えられますね。

    クラッチ焼け気味で、プレートが歪んでる。

    プッシュロッドが摩耗して、押しきれてない。

    クラッチバスケットが段付き摩耗して、スムーズにクラッチ板が動かない。

    油圧クラッチだから、単純にエア噛んでる・・・

     

    順番にチェック。

    クラッチカバー開けて、分解するも、

    少し焼けてるかもしれないけど、そこまでは・・・

    歪みはけっこう分かりづらいけど、明らかな歪みはないかな?

    プッシュロッドは・・・見ても分からない。

    比べる物ないし。

    クラッチバスケットは、明らかにキレイ。

    レバーのタッチは良い感じだから、エア噛みの線は薄いけど、

    念のため、やってみる。

     

    すると、何かおかしい。

    レバー握って、レリーズシリンダー側のブリーダーを解放。

    ブリーダーを閉める。

    クラッチレバー解放する。

    軽くニギニギして、タッチが出て・・・

    その繰り返しのはずが、

    何回もニギニギしないとタッチが出ない。

    ブレーキに比べて、クラッチの方がニギニギしなくても、

    いつもすぐにタッチ出るよなー?

    ニギニギ何回もやるとタッチ出るけど、

    何度かフルードを圧送してたら、

    タッチが出なくなってしまった。

    ありゃ、これは何かおかしいぞ。

     

    これは、エンジン側のクラッチレリーズシリンダーの

    ピストンのOリングが傷んでるのでは?

    で、分解。

    うわぁ、何だこりゃ?

    ブレンボのやつは、カバーが装着されてるけど、

    破れてる訳じゃなくて、汚い。

    ピストン抜いてみる。

    あ、やっぱり。

    Oリングダメだな。

    ぶかぶかになってる。

    原因はこれか・・・

     

    これも以前に経験してるのですが、

    ビッグボアのエンジンの場合に多いと思われるけど、

    エンジンのクランクケースの内圧変動で、特に走り終わった後なんかに

    エンジンが冷める時だと思いますが、

    このピストンのOリングが傷んでいると、

    フルード(正確にはマグラだったから、ミネラルオイルだけど)が、

    エンジン側に飲まれてしまう症状がありました。

    まぁ、当然そうなるとマスター内の液面が下がってしまい、

    エアを噛む訳ですね。

    それに似てるのかな?と。

    でも、これはフルードの液面下がって無かったんですけどね。

    と、いう事で内容は違うけど。話が逸れました。

     

    と、これで直れば、珍しいトラブルでも何でもない。

    まだ続く。

     

    結局、部品注文しないといけなくなってしまったので、

    一旦預かる事に。

    フルードも解放したから、一応マスター側もチェックしてみる。

    マスターのシールは大丈夫そうだな。

    キレイだし。写真ないけど。

    一応、掃除して組み直しておく。

    (これが、後に中途半端な作業だった事に)

     

    後日、部品が入荷。

    Oリング以外にもガスケットなど、もちろん交換。

    で、組み直して、またエア抜き。

     

    あれ?

    同じだな?

    何回かニギニギしないとダメだな〜。

    何だ?

    まぁ、でもタッチ出たし、

    どれどれ。

    良くなって・・・ない。

    このOリングだと思ったんだけどな・・・

     

    もう一度、考えられる部分をチェック。

    どうも、エンジンオイルが多くないか?

    点検窓が全部埋まる量が入っていたので、少し抜く。

    随分と多く入っていたな。

    でもな〜。

    ほらね、変わらない。

     

    再度クラッチ点検。

    この年式からかな?

    ダイヤフラムスプリングになってる。

    クラッチスプリングのプリロード調整が出来るんですが、

    これが標準の位置では無かった。

    まぁ、マニュアル見ても変更できるんですが、

    実は他で一度見てもらってるらしい。

    それで変更されたのかな?

    標準の位置でも試したりするが、

    どうも違う。症状は変わらない。

    プレートの厚みなどもチェックするが、

    クラッチの総厚でチェックするように書かれてる。

    それだと、摩耗してるけど、歪んでたら、厚み出ちゃうよな・・・

    と、思いつつも、問題はなさそう。

     

    あー!

    何だろうか?

    やっぱりエア抜きの際にニギニギしないとタッチ出ないのが、

    おかしい気がする。

    前にフリーライドのエア抜きでハマった時と同じ感じの気がするが、

    フルードの圧送は問題ない訳で・・・

    行き詰る。

     

    実際には、ある御方にヒントをいただいたのですが、

    やはりエア抜きでニギニギしないといけない所に問題があるだろう!

    一度は分解して掃除したマスター側を再度分解。

    またエア抜きもやり直しだけど。

    フルード抜いて、プラスチックのカバーも外して掃除。

    完全に分解。

    タンク内の丸い部分に穴が二つ。

    一つは大きく、もう一つはすごく小さい(写真だと白っぽく見える部分)。

    結論から言うと、この小さい穴が詰まってました。

     

    実は、一番最初にエア抜きの際に、

    フルード汚れてんなー。と思いました。

    まぁ、でもそれは良くある事。

    ただ、なんか黒っぽいカスみたいのが、少し浮いてたんですね。

    あまり、深く考えなかった。

    そして、シールとマスターのシリンダー内も軽く清掃した。

    この思い込みも良く無かった。

     

    で、ただの筒になったマスターを徹底洗浄。

    ちょっと分かりづらいけど、黒っぽいのがポツポツいますね。

    原因はコレだ!

     

    仕組みは正確には理解してないけど、

    フルードの量の変動というか、

    レバーを握り、ピストンがマスターシリンダー内で移動して、

    圧を掛ける。

    メインの大きい方の穴をピストンが通過すると、

    エンジン側のピストンに力が伝わる。

    この時に小さい穴が解放されたままなのか、

    もしくはこの小さい穴もピストンが通過してるのか、

    正確には分かりませんが、

    エア抜きの工程の中で、

    フルードをブリーダーから抜いた後に、ブリーダーを閉める。

    この時、まだマスターのピストンは押された状態。

    でも、エンジン側のレリーズピストンは、クラッチスプリングに

    押されて戻る。この動作でフルードが押し出されるはず。

    そして、クラッチレバーを離す。

    すると、当然その動きに追従して、

    マスターシリンダー内のピストンが戻る。

    その時に油圧が掛かるマスターのピストンからエンジン側のピストンまでの

    要はホース内部容積に対してフルードの量は減っていますね。

    その時に優先的に減ったフルードを充填する役割を

    この小さい穴が担っているんでしょう。

    その小さい穴が塞がっていたので、

    減った分のフルードが充填されずに、

    一時的にエアは存在してなくても、真空状態の空間が出来てしまう。

    それで、レバーがスカスカでニギニギしないといけなくなっていた。

    と思われます。

    大きい穴が一つ生きてるだけなので、何回もニギニギしてれば、

    その内フルードが充填されて、またタッチが出る。

    そんな繰り返しだったと思われます。

     

    まぁ、要はエア抜きが完全では無かったという事ですね。

    ブレーキと違って、若干のエアが入っていたとしても、

    タッチは出ますよね。クラッチなら。

     

    汚れを取り除いたマスターを再度組み付け。

    エア抜きしてみると、ニギニギしなくても、

    ちゃっとタッチがすぐに出るように。

     

    これでどうよ!

    お、明らかにギア入れて、クラッチ握って空吹かししても、

    バイクは前に出なくなりました。

    良かった〜。

     

    マスターに詰まっていたカスですが、

    おそらくは、エンジン側のピストンの傷んでしまっていた

    Oリングのカスだと思われます。たぶん。

    それが、プカプカとホース内部を通って、マスター内の穴を塞いでしまった。

    そんな感じかな?

    もしくは、他で診てもらった時にフルード交換をレリーズシリンダー側から

    注射器で圧送したのかもしれない。

    それで、カスがマスターまで上がっていったのかもしれない。

    それかなー?

    今となっては、分からないけど。

     

    後日、バイクをお客様に返却すると、

    クラッチの感じは全然違うとの事でした。

    レバー操作も軽くなってるとの事。

    自分は何回もニギニギしてたので、麻痺してたかもしれませんが、

    当初の傷んでたOリングは明らかに抵抗になってたでしょうからね。

     

    ひょっとしたら、珍しいトラブルでもないのかもしれないけど、

    なかなかのハマりっぷりとなりました。

    あまり、参考にはならないでしょうけど。

     

    おしまい。

     

     

     

     

     


    コメント
    ン〜n これだけ丁寧にメンテナンスや修理してくれる店が近所にあれば外車にも安心して乗れるな〜。羨ましいです。
    ありがとうございます!
    カスタムとか、独自のノウハウでチューニングとか出来ないので、やれる事をやってるだけです。
    外車特有というのも無くはないですけど、基本は同じですよー。
    • ウブカタジャパン
    • 2019/01/07 12:20 PM
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