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珍しいトラブルシリーズ Beta X-Trainer250

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    こんにちは。

    続くもので、珍しいトラブルシリーズ。

    今回は、Beta X-Trainer250のお話。

    原因究明の謎解きに時間が掛かるという、

    お店としては嫌なパターンですが、

    原因がハッキリすると気持ちが良いものです。

     

    今回は、そんなにハマるとは思わずに作業をしていたので、

    写真が少ない・・・

    という事で、文字ばかりになりますが、お許しを。

    クロストレイナー250を購入して、

    トランポが無いので自走でダートバイクライフを満喫のU原様。

     

    転倒したら、排気漏れしてるみたいで見て欲しいんですけど・・・

    と、ご来店。

    さて・・・

     

    転倒してから、排気漏れというか、排気音がウルサクなったとの事。

    そうですかー。

    それじゃ、チャンバー根本が抜けかかってるか、そんな感じかな?

    とマシンチェック。

     

    あら、チャンバーが刺さるエンジン側は排気漏れしてる様子もない。

    良く排気が漏れて汚れたりしているサイレンサーのジョイント部分も

    排気漏れしてなさそう・・・

     

    でも、この車両はチャンバーガードを装着しているのですが、

    エンジン前方で、チャンバーが一番低い位置にある辺りで、

    デロデロの排気漏れの痕跡がある。

    これかな?

     

    とりあえず、チャンバーガード外してみる。

    やっぱりチャンバーのステー部分から排気漏れはしているようだ・・・

    排気漏れというか、このステーがクラック入って、

    共振してウルサイんじゃないか・・・

    ステーを固定しているボルトを外してフリーにしてみる。

    でも、変わらず。

     

    うーん、サイレンサーが終わってるのかな?

    サイレンサーの中身が終わってても、すごい割れた音になったりしますからね。

    サイレンサー近くで固定しているチャンバーのステー部分もチェックしてみると、

    そこは排気漏れしてないけど、ステー自体がけっこうクラック入ってて、

    バキバキだ。

    これかな?

    フリーにした状態でエンジン掛けてみると、

    音は変わらず。これも関係ないか・・・

     

    それじゃ、やっぱりチャンバーの漏れが原因なのかな?

    キレイにしてから、修正で使う水圧ポンプで

    圧を掛けてみる。

    目立って凹みがないから、漏れ箇所の特定の為ですね。

    やはり、前側のステーから水が漏れる。

    けっこう水は漏れるけど、それでも穴は小さいと思うんだけど・・・

    簡易的だけど、穴を塞いでみる。

    水圧も掛かるようになったので、これで再度車両にセットしてチェック。

    が、変わらず・・・

     

    今度は、サイレンサーを疑って、

    たまたまRR2Tが整備中でバラバラだったので、

    RR2Tのサイレンサーを仮付けしてみる。

    チャンバーもサイレンサーもRR2Tと互換性あるんですよねー。

    が、変わらず。

     

    じゃー、やっぱりチャンバーかな?

    という事で、今度は自分のクロストレイナーのチャンバーとサイレンサーを外し、

    U原さんの車体から外したチャンバーとサイレンサーを

    自分のマシンにセットしてみる。

    ありゃ、普通の排気音だな。

    キンキン、カンカンとした変な音はしない。

    チャンバーとサイレンサーが音の原因ではない事が確定かな。

     

    えー?

    エンジンなのか?

    転倒がきっかけで、エンジンがトラブルって何だ?

    そんな事あるか?

    チャンバーが外れてるので、排気ポートから

    ピストンとか覗いてみる。

    リアホイール上げて、6速に入れて、ホイールを回してもらって、

    ピストンを動かしてみる。

    まぁ、見える範囲で損傷は無さそうだけど・・・

     

    音以外で気になる事はないの?

    と、改めて確認してみる。

    パワーが無いというか、シフトアップのタイミングが全然違うんです。

     

    えっ?そうなの?

    パワー感ないの?

    それは、ちゃんと聞いておくべきだった。

    チャンバーから排気が漏れていたって、

    あの程度でパワー感が明らかに体感できるなんて事はないはずだからね。

     

    そうなると、ますますエンジンの何か?の可能性が高いなー。

    始動やアイドリングはするし、

    キンキン、カンカン変な音でウルサイけど、吹けるんだから、

    電装とかは関係なさそうだしなー。

     

    と、

    排気ポートを覗いてみる。

    写真だと分かりにくいけど、

    ピストンが良く見える。

    良く見える。

    排気デバイスがあるのに、こんなにピストン見えるんだっけ?

     

    と、自分のクロストレイナーも覗いてみる。

    いや、もっとピストンは小さくしか見えない。

    要は、排気ポートが狭いという事だ。

     

    ん?

    という事は、排気デバイスが全開で固定されてる?

    エンジン止まってるんだから、デバイスは閉じてないといけないよね。

    電子制御タイプで、サーボモーターとかで排気デバイスを

    動かしてるなら、エンジン停止時でも、全開状態になっているのは、

    あり得るけど、

    少なくとも、RR2Tもクロストレイナーも同じエンジンで、

    排気デバイスはエンジンの回転から、正確にはウォーターポンプの

    回転軸から動くような仕組みの機械式。

    エンジン停止時にデバイスが開いている事は、おかしいって事ですね。

     

    これか〜?

    排気デバイスを動かすロッドとかがおかしくなってるのかな?

    右側の排気デバイスのカバーを外してみる。

    何度か、Betaのエンジンもオーバーホールしてるけど、

    何か違和感がある。

    この状態で手で動くんだっけか?

    自分のマシンも外して確認してみよう・・・

    こっちが自分のマシンの外したやつ。

    そうそう、こんな感じ。

    やっぱりロッドの位置がおかしい。

    やっぱり、全開で固定されてるな・・・

     

    なんで?

    これは、パーツリストの絵ですね。

    写真で見えるロッドはい離僉璽帖

    本来は、そのロッド下側が,隆櫃ど分に連結されてる。

    その先のΔ鉢Г離好廛螢鵐亜停止時にはГ離好廛螢鵐阿撚,気譴討い襪里如
    ㉚のフラップは閉じてないといけない。
    エンジンが始動していると、
    のウォーターポンプのシャフトがエンジンの回転数に合わせて、
    回転している。
    そのシャフトについてて、絵だと見えないけど、
    回転があがり遠心力が掛かると、内部にある鉄球が外側に動いて、
    テーパー形状の円盤が動く。
    探したら、以前に修理したRR2Tの画像がありました。
    ほら、鉄球が入ってるでしょう。
    鉄球に遠心力が掛かると、写真みたく開くという訳です。
    すると、の部品が少し回転して、
    ,離◆璽爐動く。
    でも、スプリングで押さえつけられているので、
    弱い遠心力ではスプリングの張力が勝り、
    ,離◆璽爐脇阿ない。
    つまり、デイバスは開かない。
    エンジン回転があがり、スプリングの張力が遠心力で
    押される力に負け出すと、,離◆璽爐動き始め、
    い離蹈奪匹馬結されたデバイスが開いていく。
    そんな仕組み。
    開いたデバイスはエンジンの回転が落ちれば、
    鉄球に働く遠心力も弱まり、
    スプリングの張力が勝り出すと、デバイスは閉じる方向に戻っていく。
    分かりづらいですよねー。文字だけだと。
    この時点で、デバイスが全開で固定されている理由は、
    2点ほど思いつきました。
    Ⓐ良くない方
    鉄球とか、ウォーターポンプのシャフトや,離◆璽爐
    何かしらの理由でかじってる。
    Ⓑまだマシな方
    排気ポートのカーボンとかが運悪くデバイス噛みこんで固着している。
    とりあえず、い離蹈奪匹㉓のデバイス側と分離して、
    ロッドをフリーにしてみる。
    これでデバイスはベアリングのみの保持でフリーになるはず。
    でも、動かない。
    今度は、デイバスにスプリングのプリロードを掛けている
    フタを外してみる。
    すると、,離◆璽爐坊劼るい離蹈奪匹蓮
    上下にスムーズに動くようになった。
    これでⒶの可能性がなくなり、
    Ⓑが原因と判断。
    手で動かそうとするも、ビクともしない。
    あちゃー、これは分解しないとダメかな。
    シリンダー組んだままでも分解できるだろうけど、
    やりづらいよなー。
    仕方ないけど、分解するかー。
    と、工具を掛けたら、デバイスがスルっと動いてくれました。
    お、大丈夫かな?
    その後は、スムーズに動くようになりました。
    本来なら、分解して掃除したい所だけど、
    デバイスのフラップもあまりクリアランスを取って回転してる訳じゃないしな・・・
    もしくは、再度の回転すると㉙の方で固まってたのか・・・
    変な音の原因は、この時点で分かったのですが、
    要はデバイスが全開で固定されている関係で、
    写真の遠心力で動く鉄球か、その後のアームか、
    どちらかがスプリングのテンションが掛かっていない為、
    フリーで動いてしまい、
    わずかなエンジンの回転差で鉄球が開き、その時の音か、
    アームがすぐに接触する時の音かどちらかだと想像がつきました。
    組みなおしたら、ちゃんと自分のクロストレイナーと同じ状態で、
    ロッドが収まりました。
    この状態で手で動かしてみると、力を掛けてスプリングを負かしてやれば、
    デバイスは開くし、
    手を離せば、スプリングの力でデバイスは閉じるように
    正常な動きに戻りました。
    そして、チャンバーとかもセットし直して、エンジン始動!
    ウルサイ変な音はしなくなりました〜。
    本人に試乗もしてもらいましたが、
    元のパワーに戻ったとの事でした。
    いやー、なかなか盲点でしたね。
    排気デバイスの動きが悪くなる、なんていうのは聞いた事がありましたが、
    今までオーバーホールしてきたBetaやKTM系のエンジンでも、
    デバイスの動きが悪いというのは、無かったですからね。
    フサベルの時に部品が不良だったのか、TE125でデバイスの動きが悪かった事が
    ありましたが、それは新車時からで、馬のひづめみたいな形の内側に
    ギアがあるパーツがダメだったことありましたけど、
    記憶にあるのは、その時ぐらいですね。
    動きが悪くなるにしても、
    何となく、きちんと全開にならない、とか動きが渋いとか、
    そういうの想像してましたけど、
    全開で固定されてしまうとは、想像してなかったですね。
    そもそも、転倒がキッカケで、なぜそうなったか、推測ですが、
    転倒した際に、スロットル全開とかになりませんでしたか?
    と尋ねたところ、ハンドルから手が離せなくて、
    そうなったかもしれない。との事でした。
    何となく、想像できますね。
    普段自走で、全開域は使用していない。
    カーボンもそれなりに付着してたりした。
    転倒したタイミングでリアホイールが設置していない状態で、
    スロットル全開になった事で、トラクションが掛かってないから、
    空ぶかしと同様に一気に全開。
    転倒して生ガスが流れたとか、そんな事もあるかもしれないけど、
    それで運悪くカーボンとかが噛みこんだか、
    デイバスが全開で引っかかり、固着してしまった。
    そんな感じでしょうか?タブン・・・
    違うかなー?
    いずれにしても、珍しいトラブルには間違いないと思います。
    イヤー、でも直ったし、何でそうなったか?というのは、
    想像に過ぎませんが、原因もハッキリしたし、良かったです〜。
    自走でご来店だし、次の日に遊びに行く予定だと言うし、
    何とか直そうと、随分その場で待っててもらいましたからね。
    うーん、毎回勉強ですなー。
    珍しいトラブルの場合は、あまり参考にならないですけどね。
    おしまい。

    コメント
    ン〜 素晴らしいですな〜。今の時代 原因追求にこれだけエネルギー賭けてくれる技術者がいて おっちゃんはうれし〜です。
    西明石のジュン坊さん、またまたお褒めのお言葉ありがとうございます。
    結果的にですが、デバイスの固着だったから、様子見でも何かの拍子に直ったかもしれませんが、
    起こった症状と理屈というか仕組みが分かってる方がスッキリしますからね。
    • ウブカタジャパン
    • 2018/05/12 12:13 PM
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