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珍しいトラブル KTM250EXC-F

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    こんにちは。

    今回は、ちょっと珍しいトラブルの修理でした。

    ほほう・・・へぇー。なんて内容だと思います。

    そんなトラブルに見舞われてたマシンは、

    この2015年モデルのKTM 250EXC-F(シックスデイズ)です。

    さて・・・

     

     

    ちょっと遠方の方で、マシンの調子が悪いので診てもらえませんか?

    とお問い合わせがありました。

    メールだと面倒なので、電話で様子を確認。

     

    走行中に吹けなくなり、エンジンが止まる。

    すぐにリスタートできずに、しばらくすると、エンジン掛かるが、

    そういう症状がチョイチョイと出る。

     

    そんな内容でした。

    すでに他のお店でもチェックしてもらっていたみたいですが、

    なかなか直らず。

     

    ほほう・・・

    症状が出たり出なかったり系か。

    まぁ、正直な話、こういうのはやりたくない部類の作業ではあるものの、

    こういうの直してこそのバイク屋ってもんですね。

    聞くと燃料ポンプは交換してないらしい。

    自分の経験上だと、そういう感じならば間違いなく燃料ポンプだろうな。

    と伝え、とりあえず持って来てもらう事に。

     

    そして、バイクを持って来てくれました。

    遠いのに、有り難い事ですねー。

    とりあえず、エンジン掛けてみる。

    燃料ポンプなら・・・

    と、フサベル時代に何度かやっているので、

    わざとヒートさせて・・・

    止まらないね。

    平気っぽい・・・

     

    再度お客様のお話を色々と深く聞いていくと、

    エンジンが止まった後は、セルでエンジン始動できない。

    キックだと掛かる。

    らしい。

    ん?

    そうなの?

    その時、セル回るの?

    回らないっす。

    FIランプ点いたり?

    分からないっす。

     

    あれ?それじゃー燃料ポンプじゃないっぽいね。

    お店の前でブンブンやるのも限界がある。

    症状が確認出来ない状態で預かるのは、

    なかなかに時間を要するパターンなので、

    この後も時間が平気か確認して、近くの河原にレッツゴー。

    ちょうど、暇だから店に顔を出しに来ていたチャンペがいたので、

    留守番を頼む事に。

    頼りになるな!

     

    河原でお客さんと交代しながら、バイクをブンブン。

    普通に調子良いぞ!

    どうも、ギャップを通過した時に症状が出るらしいので、

    わざとガタガタな所選んで走る。

    小一時間ほど走ったでしょうか。

    チャンペにも1時間ぐらいね。と言っていたし、

    とりあえず、また来るしかないかな?

    と、思っていたら、エンスト。

    自分の操作ミスかと思ったけど、

    おー!セル回らないぞ。

    コレか。

    トラブルが発生して喜ぶ変なパターンですが。

     

    そして、お客様から衝撃の事実が発表。

    症状出た時に、サイドスタンド出すと掛かったりするんです。

    はぁ〜?またまた〜。

    サイドスタンドを出して、セルを回す。

    キュるボーン!

    サイドスタンドを戻すとエンジンが止まる事もあるとか。

    恐る恐るサイドスタンドを戻すが、アイドリングしたまま。

    そんな様子を撮影した動画もあるとかで、見せてもらう。

    本当だ。

    なんだろうなー。

    サイドスタンドに安全装置なんて無いけどなー。

    でも、2017年モデルから確認したのは4ストだけだけど、

    サイドスタンドスイッチが装着されてるのね。知ってました?

    それは余談ですが、

    その後も走り続けると、何度か症状が確認できました。

    が、すぐに正常になってしまうので、それがやっかいです。

    この日は、症状を確認できたので、一旦終了。

    少し時間掛かるかも〜と、お客様に伝え、バイクを預かる事に。

     

    その後もお店で色々やるも、症状は確認できない。

    まぁ、電装系なのは間違いが無さそうだが、

    いわゆる温まったら〇〇的なやつかな?

    でも、温まったら的なやつは、本当にそういうパターンって少ないんですよね。

    単なる偶然って場合が経験上では多いと思っている。

    が、症状が出てない状態では、適当にパーツ交換とかしか出来ない。

     

    自分の心の声に耳を傾けてみる。

    心さん、なんて言ってるんだい?

    きっと単純な事だよ。タブンシランケド。

    だよねー。俺もそう思う。

    症状が出てる時に、ちゃんとチェック出来れば、

    少しマシな対応が出来るだろう。と、

    翌日の平日に河原に行く事に・・・

    似たような写真ですが、テストライドにやってきました。

    平日でも人いるなー。

    一応、症状から判断するに、

    エンジンが停止した後に、セルが回らない。

    燃料ポンプも起動しない。

    なんか電源が入っていない感じ。

    何となく、スターターリレーじゃないかな?と。

    スターターリレーにメインヒューズも入ってるし。

    コレが切れるとエンジン停止するし、電装系が全て作動しない。

    でも、ヒューズは切れてない。

    内部的に破損なんて、あるのか分からないけど、

    車体の電源供給は全てここを通過してるので、

    走ってる内に接触が悪くなるとか、内部が破損しかかってるとか、

    そんな事を想像しておきました。

     

    とりあえず、しばらく走る。

    ギャップ走ると、というので、そんな所をバシバシ走る。

    前日の平坦な河原とは場所も違うので、

    お、症状出たな。

    用意してたテスターを出して、色々計測。

    が、シート外して、サイドカバー取ってとかやってるだけで、

    何か正常に戻ってしまう。

    何度かそんな事を繰り返したので、

    シートを外し、サイドカバー付近の分解に必要なボルトも抜いて走る。

     

    結局、症状は出るものの、エンジンが掛からない状態というのを

    長くキープ出来ない。

    そんな些細な事なんか?

     

    うーん?嫌だけど、とりあえずスターターリレー交換してみるか?

     

    とりあえず、帰るか。

    着替えてからトランポに積もうとすると、

    ちょうどエンジン掛からない。

    おー、コレをキープして店に戻りたいぞ!

    と、慌てて積もうとしたら、リアタイヤがラダーからズレる。

    ゴトっと、少しリアタイヤがラダーから落ちる。

    ま、まさかコレでエンジン掛かったりして・・・

    キュるボーン。

    ガックシ。

     

    しかし、何故か店に戻り、バイクを下ろすと・・・

    おー!また掛からないぞ。

    何もやってないぞ。

    チャーンス!

    そーっと、そーっと、店に入れ、

    サイドスタンドを使うと掛かっちゃうかもしれないで、

    そーっと、整備用のスタンドに載せる。

     

    お願い!掛からないで。変なお願いだが。

    やったー!掛からないぞ。

    証拠を残しておかなければ!

     

    ほらね。

    何で?

    リレーがカチっというか、バチって聞こえるけど、

    やっぱりリレー?

    それとも、どっかショートしてる?

     

    色々テスターで測るけど、

    モーターへの電圧が低い。

    そもそも燃料ポンプも起動してない。

     

    今回はこの掛からない状態が長くキープ出来ているので、

    何度も試す。

     

    すると、掛からないけど、カチっというか、バチって音が聞こえる時に、

    一瞬火花を見た気がした。

    最初はリレーの近くで。

    やっぱり、リレーですか?

     

    よーく観察していると、

    どうも、そのサイドスタンド付近で火花が出てるっぽい。

     

    あれ?燃料ポンプが動く、つまりセルも回る時でも、

    何かサイドスタンドから煙が・・・

     

    そして、

     

    やっぱり火花が飛んでる。スパークしてるよ・・・

     

    KTM系の場合、シートレールにバッテリーのマイナスが接続されて、

    シートレールを通り、フレームのボディーアースを取っている。

    マイナスなのに、なぜスパークするんだ?

    電気は難しく、良く理解出来ていないのもあるけど、近くに配線なんて無いよ。

     

    とりあえず、サイドスタンドを取ってみる。

    すると、やはりセル回らない。

     

    少し気にはなっていたけど、

    エアフィルターのオイルを塗り過ぎていて、

    エアボックス内にたくさんオイルが垂れていて、汚い。

    そのオイルはエアボックスを伝って、サイドスタンドのスプリングにも

    付着している。

    でもなー。

    シートレールは4結で固定されているから、

    そこが仮にひどく汚れていたとして、何か関係あるか?

     

    まぁ、症状はバッチリだが、若干行き詰まり感もあるので、

    とりあえず気になるから、キレイにするか。

    シートレールを少しずらさないとキレイに出来ないので、

    サイレンサーを取り、スロットルボディーとエアフィルターの連結部を外し、

    シートレールの固定ボルトを緩めて・・・

     

    あ、このオイリーな部分は少し緩んでたな。

    あれ?

    他の3本も全部少し緩んでる。

    シッカリとトルクが掛かってる感じじゃない。

    まさかね〜。

     

    とりあえず、キレイにする。

    そして、元通りに。

    サイドスタンドは外したまま。

    さっきは、最終的にこの状態でセルが回らなかった訳ですが・・・

    キュるボーン。

    何度エンジンを停めても、キュるボーン。

     

    マジ?

    シートレールの固定ボルトが緩んでたから?

    試しに、下側の左右の2本を抜く。

    上側の2本を少し緩める。

    それでもフレーム側とは連結してると思うんだけど・・・

     

    下側のボルト抜いた辺りで、バチっとスパークする!

    マジ?

    上側は緩んでいると言っても、ボルトは刺さってるんよ。

     

    またちゃんと4本とも固定する。

    キュるボーン!

     

    おー、これか。

    これが原因として、思いつく事を考える。

     

    走行中にギャップでエンジンストール。

    →仮にシッティングしてるとすると、シートレールに衝撃が入る。

     シートレールの固定ボルトが緩んでる訳で、

     瞬間、ボディーアースが途切れる。エンジンストール。

     もちろんエンジン掛からないし、セルも回らない。

     シートに座っていたり、エンジンが掛からないから、

     バイクを移動したりしてる間にシートレールに荷重が掛かり、

     偶然導通した場合は、エンジンが掛かる。

     

    セルが回らないけど、キックなら掛かる。

    →上の理由と同じで、キックしてる間にシートレールに衝撃が伝わったりして、

     導通して、エンジン掛かる。

     実際には、そのキックでエンジン掛かった時なら、セルでも掛かったはず。

     

    自分が乗ってて、症状が出にくかった。

    →シートも外してたし、基本スタンディングで乗る事がほとんどなので、

     シートレールに衝撃が入りにくい。それで導通が切れにくかった。

     

    バイクを積んで帰る時にはセル回ったのに、店に持って帰ってきたら、

    セルが回らない状態を長くキープ出来た。

    →これは自分のバイクの積み方が下に引っ張るのではなく、

     ステップにタイダウンを引っかけて、上から吊るように固定していたせいで、

     シートレールに持ちあがるような力が強く働き、

     シートレールが浮いている状態(導通しない)になっていたから。

     

    おー、何か全部説明がつくぞ!

    でも、マイナスのアースなのに、なぜスパークするのか?

    →電気の知識がほとんどない訳ですが、おそらくエアフィルターのオイルが

     ダラダラで、そこの部分の抵抗が大きい?からかな?

     サイドスタンドを出す状態だと、スプリングが一番テンション掛かる。

     つまり、そこでシートレールが引っ張られ、導通しやすいので、セルが回る。

     サイドスタンドを跳ね上げると、スプリングにテンションは掛かっているが、

     弱い状態になる。わずかに接触する部分がオイルで汚れて、

     接触抵抗が大きい。なので、電位差が生じて?合ってるかな?

     火花が飛んじゃう。

     

    こんな感じかな〜。

    全然違ってたりして。

    あー、部品は頼んじゃったなぁー。

    そして、ハッキリとさせる為に、

    また翌日にテスト走行。

    おー、症状出ない!

    コンディションも良かったし、4スト250も面白い〜と

    調子に乗ってガンガン走ってたら、一回エンジン止めちゃったけど、

    それは自分の操作ミスでしたね。

    この日は偶然にも今年新車でFXを購入してくれたお客様に遭遇。

    せっかくなので、一緒に少し遊ぶ。

     

    まぁ、シートレールの固定ボルト付近がオイルで汚れていたのも

    あるけど、

    正確にはシートレールの固定ボルトが4本とも緩んでいた事が原因のようでした。

    1本でもシッカリと固定されていたら、

    おそらく、そこでシッカリ導通するから症状出なかったかもしれないけど、

    4本とも全部とはね。

    この症状は半年ぐらい前から悩んでいたみたいなので、

    その間にシートレールのボルトが1本でも抜け落ちていたら、

    気づいたかもしれないけど、

    ここのボルトは元々ロックタイトを塗ってあるボルトだと思うですよね。

    でも、ロックタイト塗ってあったら導通しにくいような気もするんだけど、

    どうなんでしょうね。

    その為に抜け落ちるまではには至らなかった。

    そんな感じでしょうか?

     

    1回の走行だけでは、自信も無かったので、

    週末にお客様に車両を取りに来てもらいがてら、

    一緒に河原で遊ぶ事に。

    今までは、乗れば必ず症状が出ていたとの事でしたが、

    この日は症状が出る事はありませんでした。

    さらに、経過を見てもらい、それから更に2回ほど乗ったけど、

    一回も症状が出なかったと、ご報告をいただきました。

     

    と、いう事で、一件落着!

    まぁ、発注しちゃったスターターリレーは一応交換しましたけど、

    意味なかったですね。

    お許しを。

     

    かなりレアはケースですが、

    KTMは、バッテリー搭載車はシートレールでボディーアースを

    取っていますから、シートレールはたまに増し締めで確認すると良いですね。

    ちなみに、同じような車両でもハスクバーナはシートレールがカーボンのような

    樹脂製だから、メインフレームの方にバッテリーのマイナス端子が

    繋がっていると思います。

    ベータも同じく、シートレールの上側は樹脂製なので、

    フレームのサスの取付辺りでボディーアースを取っています。

     

    まぁ、そんな珍しいトラブルでした。

    全部が出来る訳じゃないけど、今回はちゃんと症状をしつこく確認した事が

    解決への近道になった感じでしょうか。

    急がば回れって事ですね。

    あんまり参考になるような事例じゃないですけど、

    今回は勉強になりました〜。

     

    おしまい。

     

     

     


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